アンナプルナ農場の気まま日記

信州伊那谷で有機農業に取り組んで20年。農場の「いま」をお届けします。

黒澤製麺所訪問

弊農場で長いことお世話になっている栃木県の「黒澤製麺所」さん

黒澤製麺所 | サシバの里商店街

に思い立って出かけてきました。有機栽培の小麦やそばだけを扱い、小ロット(30キロから)でも乾麺に加工してくれる、われわれ零細(じゃなくても)有機農家のつよーい味方。もうお付き合いは20年近くになるはずで、一度お会いしたいなあとずっと思い続けていた夢が叶いました。過去にネズミの糞混じりの小麦を送ってしまったことがあり、大変なお手間を取らせてしまったお詫びもできました。その節はすみませんでした!

 

岡谷から新和田トンネルを抜けて東信に入り、新しくできた中部縦貫道から上信越道と関越道を経て宇都宮まで高速をひた走り、下道に降りた後はだだっ広い人気のない平野を抜けて山の中の一軒家まで約300キロ、時間にして6時間余り。クーラーのない軽トラは暑かった! 22歳、20万キロ超えになるうちのケットラ、まさかこの年で100キロ超えで長時間ぶっ飛ばされるとは思っても居なかっただろうに、ご苦労様でした。

というわけでやっとたどり着いた製麺所はよくある林間学校で使われる廃校になった小学校校舎、といったおもむき。私とほぼ同世代、同時期に脱サラして今の仕事を始めたという共通点もあって、折につけいただく製麺所のお便りを読みながら想像していた通りの笑顔がステキなご夫婦が迎えてくださいました。

左が代表の黒澤真治さん。家族構成もお子さんがうちより一人多いほかは同じような感じ。

 

 

2台ある製粉機はがんがんと仕事中でした。手前のは最近導入した新しい機械。前のが壊れたと聞いた時は我々も心配しましたが補助金がついてなんとか更新できた由。よかったよかった。

 

うどんをこねたのを延ばす圧延機(でいいのかな?)

 

太麺と細麺の2種類に分けて切ったのをこちらでひたすら風乾させて完成。

今年取れた小麦を80kgほど持ち込み、太麺と細麺それぞれ注文してきました。一ヶ月ほどしたら「くろうどん」になって戻ってくるということなので乞うご期待!というかワタクシが楽しみだ(笑)。

 

私が訪れた時もちょうど埼玉県の有機農家がうどんを取りに来られていて、全国の有機農家から頼られている、というのを実感しました。夫婦お二人だけで経営し、お子さんたちは後を継ぐ気はなさそう、ということなのでまだまだ頑張っていただかないと。興味のある若者がいれば後を託してもいい、ともおっしゃっていたのでそのことを書き添えておきます。あと歯車など機械をメンテする方が高齢化していて、それも心配の種だとか。

顔が見える関係、とよくいうけどほんとにそう。頑張って行ってきて良かった。意外な共通の知り合いがいたりで世間の狭さも実感しつつ、ご夫婦から大きなパワーをもらって帰ってきました。今後ともよろしくお願いします!