アンナプルナ農場の気まま日記

信州伊那谷で有機農業に取り組んで20年。農場の「いま」をお届けします。

自給生活

先日国内の食糧自給率が1ポイントさがって38%になったーとのニュースが流れました。小麦の不作などが原因ということですが、自由貿易という名の下にすすむグローバリゼーションの波に抵抗しない我が国の政治のていたらくにより下落傾向は変わらないようです。アメリカやフランスなど欧米諸国が軒並み100%を超えるなか、とっても恥ずかしい、というよりむしろ恐ろしい数字といえます。

そんな中、我が家の昨日のヒルメシを紹介します。


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冷や汁のぶっかけ飯。汗だくで草刈りになったあとシャワーを浴びたあと、その辺に転がっている野菜と冷やご飯でちゃっちゃっと作ってかき込みました。薬味が利いて、シャキーン。夏ばてとは無縁の農場主です。

で、材料を見てみましょう。


冷や汁の材料
 1 味噌 麹の原料米を含め、塩以外は自家製。軽く焼いて香りを付ける。
 2 野菜 きゅうり、ナス、ぼたんこしょう、トマト、みょうが、青じそ
      細かく刻んで塩をしておく。
 3 ゴマ すり下ろす
 4 だし かつお、さばなどの粉末(既製品)でダシを取り、冷やしておく。
 5 その他 冷蔵庫にあった豆腐の切れ端

 1~5を混ぜて冷やご飯に乗っければできあがり。
 
これを眺めていて、塩と豆腐、だし以外は100%自給だな、と気付きました。
自給率が上がるほど、なんだか慈しみや食材との一体感を感じつつ食事をいただけます。出所の分からない食材をスーパーで買って作る料理ではこうはいかないもの。うまく表現できませんが、自給率の低下に歯止めがかからないのは政治の問題はもちろんありますが、こうした感覚がだんだん失われていってしまったからだろうな、という気もしました。