アンナプルナ農場の気まま日記

信州伊那谷で有機農業に取り組んで20年。農場の「いま」をお届けします。

命日

12月8日は私にとって二つの大きな意味のある日だ。
ひとつはもちろん真珠湾攻撃に始まり日本が転落していった記念の日。
もうひとつはジョン・レノンの命日である。両方とも新聞などでよく取り上げられるからよく知られている日だと思う。でも、平和を考えるうえで、8月15日以上に大切な日じゃないかなとも。

ジョンは殺されてから神格化されたようなところがあるけれど、亡くなったのは40歳。あのたくさんの名曲は30代までに作られたということにまずあらためて驚く。モーツアルトシューベルトに通じる天才といえる。

ジョンと言えば、犯人とされるチャップマン受刑者がアッティカ刑務所で服役中ーという新聞記事が目にとまった。

アッティカ刑務所-。70年代、多くの黒人やプエルトリコ人が収容され、ひどい人種差別を受けた囚人が暴動を起こした結果州兵が介入し、40人近くが亡くなったという。米国内では「インディアン狩り以来の虐殺」とも呼ばれた。ジョンの過激なアルバム「sometime in new york city」のなかに収容されている「アッティカ刑務所」は、そんな囚人やすべての被差別者へ向けてのエールだ。このアルバムにはほかにも北アイルランド戦争をうたった美しい「The lack of the ilish」、ヨーコの「いっちゃった」声による「we are all water」など名曲がずらり入っているので、ジョンと言えば「imagine」だけでなく、ぜひ多くの人に聴いて欲しいものだ。

話がそれたが、要は、そのアッティカ刑務所に自分を殺したチャップマンが入っているとは、なんという皮肉かと感じただけのこと。