アンナプルナ農場の気まま日記

信州伊那谷で有機農業に取り組んで20年。農場の「いま」をお届けします。

種苗交換会

一気に本格的な冬がやってきましたね。大雪の地域の皆さんにはお見舞い申し上げます。大雪とともに冬のバイトを始めた農場主はようやくのんびりモードに入ってきました。
そんな中、この時期の恒例行事、有機農業研究会の種苗交換会に出かけてきました。近隣の仲間3人と車で雪の山を二つ越え、東信の佐久市まで車で二時間。会場には長野県と山梨県の会員約60人が詰めかけ、旧交を温めたり、自家採種した種を交換し合いました。

小松菜や冬菜、スイートコーン、白インゲンなどを持って行って、ずらり並べられた100を超すさまざまな品種の中から珍しいインゲン豆やらウコンの根やら10品ほどをチョイス。もう20年近くこの会には参加しているので、中には農場主が以前持って行った種を更新し続け、いいものなので持ってきましたよ!なんて人もいて、遠くに嫁に出した娘と久々に再開したようなうれしいこともあります。遺伝子組み換えやF1の種が増えて農民から種が遠くなっていきつつある今、こうやって大切に種を取り続ける仲間がたくさんいるというのは心強いものです。

そんな中、「斎藤さん!」と声をかけられた女性を見てびっくり。なんと神戸の母校の部活、弦楽部の後輩でした。結婚して福島で暮らしていたのが原発事故で避難を余儀なくされ、いまは佐久からほど近い上田で就農しているとか。おマチのぼんぼん学校の卒業生で百姓をやっているのなんて俺くらいだと思っていたのに、世間は狭いものです。懐かしい高校時代の仲間の話ができて30年以上前にタイムスリップしました。

こうやってもらってきた種ももちろん楽しみですが、無農薬の種子を扱う種屋さんのカタログを眺めて今年は何を作ろうかな~と妄想を広げる時間が好き。セット出荷ももうあとわずかだし、アリさんのように夏の間働いてきた農家の冬の特権、ぜいたくな時間をしばらくの間楽しませてもらいます。


exchange meeting of home raised seed in Saku city

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