今年もいよいよ残り数時間となりました。いろんなことがありましたが、やっぱり悲しいことばかり記憶に残ります。
辺野古の埋め立てが始まり、政治の私物化が次々明らかになるのにずるずると史上最長とまでいわれる長期政権への怒りが顕在化しない。対話のない、分断化の進む社会に、暗い気持ちにならざるを得ません。
悲しい別れも多かった一年です。中村哲医師の訃報には涙が止まりませんでした。農業の師匠二人も失いました。馬齢を重ねるオノレのふがいなさに、もどかしさを禁じ得ません。
台風など災害の多かった年でもあります。農場でも毎年のこととはいえ、支柱が曲がったり雨よけハウスが飛ばされたりと対応に追われました。そんな中、長野市の災害ボランティアで出会った、日本中から集まって黙々とゴミの片付けをする老若男女の姿に、一筋の光明を見出した思いでした。
温暖化が進み、台風の巨大化をはじめとする極端な気象変動に、これからどう立ち向かっていけばよいのでしょうか。われわれのような小農の生き方、暮らし方は、それに対する一つの解答例を出せるのではないかとも思います。
畑仕事が一段落したいま、豆類や雑穀の選別をしては発送、直売所出しをしています。高冷地向きの花豆は最近収量がとみに落ちてきました。温暖化の影響をひしひしと感じます。種取りを続けていると耐暑性を身につけてくれないかな?とかすかな希望を持ちつつ、来年以降も愚直に土と向き合う所存です。
今年も多くの方にお世話になりました。とりわけ野菜を取ってくださる方々からの「おいしかったよ」の声に励まされています。
あらためて、一年間本当にお世話になりました。来年が皆様にとって実り多い年になることをお祈りしています。良い年をお迎えください。