アンナプルナ農場の気まま日記

信州伊那谷で有機農業に取り組んで20年。農場の「いま」をお届けします。

種苗交換会

昨日ははるばる臼田町まで種苗交換会にでかける。このために有機農業研究会に入っているといっても過言でもないほど農場主にとっては大切な催しなのだ。山梨県有機農研と合同で、会員が自分で取った種を持ちより、交換する。もらった種は自分で種取りをして、命をつないでいくのがルールだ。

雑穀や豆、果菜など種そのものや熟した果実を収穫するタイプのものは種取りがしやすいので、いきおい、交換される種の大半はそういうもの。でも遺伝子組み替えや、品種の特許化などいまの種を巡る薄ら寒い状況下、種を農民の手に戻すためにも、種取りの難しいーというか、効率の悪いー、菜っ葉類も積極的に取って欲しいと思う。

農場主はチマサンチュと春菊、スイートコーンなどを持っていく。ほとんどが「完売」し、もやし用の小さい青豆やポップコーンなどの種をもらってきた。

もやしはこれまで何度かくず大豆などで挑戦したけどいつもカビを生やしたりして失敗していた。今年は種を増やし、こんどの冬あたりから本格的にはじめてみたい。鍋ひとつあれば簡単にできるらしいので、そんなレシピをつけて販売してもいいかなーなど、ひとつまみの豆の種をみながらそんな妄想も楽しんでいるところ。

ところで、気がつけば3月。温床にはレタスやキャベツが播かれ、発芽しつつある。外は雪も融け、フキノトウが顔を出している。


暖冬。

こんな年は遅霜が心配だし、まだまだどか雪が降るだろう。増えてくる春を楽しみつつ、気を引き締めて仕事はじめにあたりたい。