アンナプルナ農場の気まま日記

信州伊那谷で有機農業に取り組んで20年。農場の「いま」をお届けします。

塩水撰

毎年春分の日はもみの塩水撰を行う。

自家採種した種籾を16%の塩水に数分浸け、底に沈んだもみだけを選ぶ作業だ。
充実した種籾を播くことで発芽率が上がり、病気も出にくい。
ただ餅米と黒米は比重が軽いため、もう少し水を足さないと全部浮かんでしまう。
で、これが終わると即温湯処理へ。60度のお湯を沸かしてかっきり5分間、熱湯風呂に入浴してもらい、バカ苗予防と発芽促進の処理をする。
有機栽培では薬品処理は行わないので、昔ながらの方法だ。60度を5分保つのはなかなか難しくて、朝から寸胴鍋を薪の火に掛け、昼頃ようやくおきになって60度を保てるようになったところから作業が始まる。
お湯から出した後は冷水に浸し、10日ほどで種まきとなる。

毎年やっていて、毎年同じような写真をアップしているけど、やっぱりシーズン到来を感じさせてくれる大きなイベントだ。始まったなあ、と入浴中のもみの袋を振りながら至福の5分間を味わうのは有機農家の特権かも。
昨年から田んぼは縮小しているんだけど、今年は知人から苗を頼まれたのでまた多めに播くことにしました。

と、いうわけで、今年も始動しましたよ!




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