アンナプルナ農場の気まま日記

信州伊那谷で有機農業に取り組んで20年。農場の「いま」をお届けします。

にんじんやーい

にんじんは5,6,7月と3回に分けて播く。
マルチを使わないので除草がネックだ。初期生育が遅く、ほっておくとすぐ雑草に埋もれてしまう。種まき前にビニールシートを被せて太陽熱処理し、雑草の種を焼くのが効果的だけど、5月播きの場合はこれが間に合わない。
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今こんな感じ。どれがにんじんかわかりますか?

条間をけずっ太郎でかいたあとはひたすら手取り。細かい作業なので1時間で数メートルしか進まない。毎日、ちょっとずつ向き合っている。
1センチ四方の土の表面にアカザやイヌビユなど多いところでは10本近くがわしわし生えている中で人参君を探してうごめくわが指を見つめていると、我ながらよく動くもんだと不思議な感触に襲われる。昔読んだジャック・ロンドンだったか、狼に食べられる運命の男が焚火に照らされたおのが手のひらを見つめてしみじみ感心するシーンがあったが、草取りをしていると本当に自分の手がいとおしく思える。