アンナプルナ農場の気まま日記

信州伊那谷で有機農業に取り組んで20年。農場の「いま」をお届けします。

「みみずのたわごと」より

随時発行「アンナプルナ通信」掲載文を転載。たまにはこんなんもええかな。


「夢の国」、なんだそうだ。子ども達と初めて出かけた東京ディズニーランド。弁当の持ち込みなどをチェックする理由は「中に日常を持ち込まない」ため。じゃあケータイなんかも禁止すればいいのに◆ハロウィーンで賑わう園内。親子連れやカップルなど笑顔があふれる。長引く不況や放射能のことなんかどこ吹く風。土産売り場はどこも大行列で、財布の紐はみんなゆるゆるだ。もちろん愚息もいろんな乗り物に大喜び◆人形の仕掛けはよくできているし、パレードの振り付けなどは秀逸。スタッフのホスピタリティも一流だ。でも子どもに連れ回されながら、だんだん胸の中にいがいがのようなものがたまってきた◆「夢」って誰の夢? アメリカンドリーム? 大量生産・大量消費、グローバルスタンダード…。そんな言葉で批判し片付けるのは簡単だけど、集団催眠のような人波を見ていると根は深そうだ◆僕の夢はこんなんじゃない。押しつけられる怖さもあって、単純には楽しめない。へそ曲がりの農場主には苦痛の一日だった。