アンナプルナ農場の気まま日記

信州伊那谷で有機農業に取り組んで20年。農場の「いま」をお届けします。

BDF

突然ですが、農業をやるには軽トラをはじめ、各種機械がどうしても必要で、化石燃料を大量に使う農業は環境破壊の最大の要因とまで言われることすらありますよね。森林伐採をしての開墾にはじまり、ボイラーを使う施設園芸や植物工場などは確かにそう。でも、もとよりそんなつもりはなく環境負荷の少ない有機農業を営む弊農場としては、できるだけガソリンや軽油を使わない工夫をしてきました。

で、タイトルのBDFってご存知でしょうか?bio diesel fuel の略で、要するに石油などの化石燃料ではなく生物由来、持続可能な燃料のこと。ありがたいことに10数年前、てんぷら油(廃食油)を回収してこのBDFを精製する「菜の花学舎」というNPOが誕生し、農場主も当初からお世話になっています。最初は普通の軽油と混ぜて使っていましたが、その後精度があがり、現在ではBDF100%でトラクターを使用しています。天ぷら油由来なので排ガスもなんだか揚げ物の香りが漂い、畑で使っているとつい空腹感を催すほど。フィルターが目詰まりしやすいなど気を付けない部分はありますが、なにせ使っていて精神的に楽なのがgood。

隣町で誕生した同学舎は一昨年だったか、農場からほど近い場所に移転し、ますます便利になりました。今日も畑のついでに寄ってきましたよ。作業場は回収してきた油と出来上がったBDFが所狭しと並び、機械類がうんうんとうなり声をあげ、はた目にはちょっとアヤシイ地下工場の雰囲気。

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精製時には油を温める作業が必要なため、夏場はめちゃめちゃ暑い、大変な仕事なんです。いつもダンディーな代表の関さん、ごくろうさま&いつもありがとう!

経営もなかなか大変な様子で、ご近所のみなさんでディーゼルの自動車やトラクターに乗っている方、ぜひ使ってみてくださいね~