アンナプルナ農場の気まま日記

信州伊那谷で有機農業に取り組んで20年。農場の「いま」をお届けします。

ネパール・マルファ村から


ネパールでの協力隊員の後輩であり現在も同国とかかわりを持ち続けている根本ジ(信大農学部)が旧知のマルファ村村長バクティ氏を連れて我が家を訪問してくれました。

農場主の任地だったガンドルング村からは歩いて一週間ほどかかる同村はダウラギリの奥、タカリー族の中心地。かつて河口慧海師も逗留した日本人になじみのある桃源郷です。農場主もアンナプルナ外周トレッキング(半分ですが)の途上に立ち寄り、美味しいタカリー料理とアプリコットブランディに舌鼓をうったことを懐かしく思い出しました。


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急に電話があり、「日本のオーガニック農家をみたい」とのこと。踏み込み温床やぼかし作りを見ていただきました。そのうえで、苗のネズミ食害に呆然としていた農場主は思わず村長さんに「ネズミを防ぐにはどうしたらいいかなあ」と泣きついたら「穴を掘って肉かなにか入れとけば捕まえられるよ」とスバラシイ助言をいただきました。日本のオーガニック農家もたいしたことないなあと思われたかもしれません(泣)。でも化学肥料や農薬に頼らず持続可能な農業を模索しているんだという話には大きく共感していただけましたよ。

赴任当時(昭和から平成への変わり目です)、地滑り防止のためわき水の排水工事をガンドルングとマルファのほぼ中間地点に位置するパウダル村で村人と一緒に計画、施工して仕事半ばで帰国せざるを得なくなった農場主、同村への思いを打ち明けるとバクティ氏もよくご存じで、「あの村は水力発電でずいぶんビカース(発展)したよ」とのこと。工事のことはご存じなかったようですが、ネパール再訪への思いがますます強くなりました。

ネパールに調査や協力活動で何度も訪問していてそのたびにお土産をくれる根本ジ、いつもありがとう!こんどはカバン持ちでいいから連れてってね♡